参考文献
細川家の秘宝(朝日新聞社)

とにかく膨大な展示物の数に圧倒された。これを所有するのは「細川家」。単独の一家ができる事ではない。すごいよ、殿様。
「へうげもの」で活躍中の藤孝・忠興親子の展示。豊臣秀吉直筆の書状や愛用した茶器、武具。古今伝授で使用された掛け軸などを見ると藤孝・忠興親子が実在の人物で日本の歴史に大きな足跡を残した逸材と実感する。そんな逸材で「これだけ遊べてしまう『山田宗匠』を本当に凄いとも思う。お玉ちゃんこと、ガラシャの直筆の短歌も展示されている。「へうげもの」ファンには見逃せない展示群。
細川護煕の祖父、護立のコレクション。とにかく膨大な数と質。個人でこれだけ収集できるものなのかと、驚くやら呆れるやら。凡人には不可能。殿様だからこそのコレクション群。
「富士登山図巻」は細川藩のお抱え絵師に富士登山を命じ、山頂と山頂から見える風景を書かせた物。すごいのは、1度目の図巻にはダメ出し。再び富士登山を命じ書き直しをさせたのだ。当時の装備での富士登山は大げさではなく命がけ。それを成功させたのだから、絵師をとしても登山家としても一流なのだろう。
細川家では参勤交代の際、沿道にある植物や花を採集し乾燥させ書類に張り付け「いつ、どこで、どんな状況で」採取したかを記録し、それを編纂していた。独自に植物図鑑を編纂しているのだ。しかも、参勤交代をしながら。何か楽しそう、参勤交代。
ある日、細川藩で巨大な蟹が水揚げされた。巨大な蟹は表と裏をカラー原寸大で写生。そして「いつ、どこで、どんな状況で」採取したかを記録し、資料として保存。なんとなく、今の感覚だとブログみたいなものなのかなぁと思った。ちなみに、蟹は食べたのかどうか記録はなかった。
藩主、細川重賢公は終生、懐中に書付を入れ克明に日記をつけていた。全25冊。宝暦11年(1761年)〜天命15年(1785年)の長きにわたっての日記。こちらは、懐中日記なので長文は書けない。今でいうとツィッター感覚ではないかと。
好奇心が刺激され、かつ殿様コレクションの膨大さと質にひたすら圧倒され打ちのめされた。世の中凄い人がいる。
細川家ってすごいですね。
そー云えば『井戸の茶碗』。高木作左衛門は細川氏の若い侍でしたよね。
で、例の茶碗は藩の目利き(!)により、大変に珍しい“井戸の茶碗”だと判明して…って、ああ、そゆことか。
エピソードとして真実か創作かは置いておいて、細川氏には目利きがいてお宝の宝庫って…史実の反映だったのかと。
いやはや落語はためになりますね。
『井戸の茶碗』、好きな噺なんですよ。悪人が全く出てこないし。
たまに聴くとこころが洗われます。
細川家すごいです。細川護煕氏のエピソード。先祖が「戦で蔵が焼けた」って言うので、てっきり太平洋戦争だと思ったら「応仁の乱」だったそうです。
細川家には「忠興公が使用した茶器目録」ってのがあるそうです。絵入りで。そして、使用した茶器は蔵に所蔵。当然、「目利き」が大名行列にいてもおかしくないです。
それぐらい、恐ろしく「茶の湯」に精通した藩。
なので護煕氏が陶芸に継投するのはある意味当然かと。
>「いつ、どこで、どんな状況で」
うは、学者やw「へうげもの」未読ですが細川藤孝については隆慶一郎やら何やらで読みました。
九州で巨大な蟹ってことはノコギリガザミとかかなと想像…
「細川家の至宝」は九州国立博物館にて開催されます。平成24年(2012)1月1日(日・祝)〜3月4日(日)
>>「いつ、どこで、どんな状況で」
細川家の記録は徹底してますよ。
「へうげもの」大人買いして下さいw
>>九州で巨大な蟹
アサヒガニだそうです。展示されていた絵とgogle検索して出てきた画像が寸分狂いがない!驚愕しました。
「へうげもの」3巻まで購入致し候。誠におもしろきものにて候。細川藤孝ww
アサヒガニ、珍しかったんでしょうね。
嬉々として記録したんでしょうねぇ。
記録マニアの細川藩ですから。
>>「へうげもの」誠におもしろきものにて候
でしょう。これはもう最高傑作です。
>>細川藤孝ww
山田宗匠は確信犯w。DNA的にあのご尊顔でも問題ないかと。今後は加藤清正のご尊顔に注目ですぞ。